DEBITO.ORG
Arudou Debito/Dave Aldwinckle's Home Page

New ebooks by ARUDOU Debito

  • Book IN APPROPRIATE: A novel of culture, kidnapping, and revenge in modern Japan
  • レポート:イドゥボ逮捕と物的証拠なき半年拘留事件

    Posted by Dr. ARUDOU, Debito on August 22nd, 2007

     皆様こんにちは。Debito.orgの有道 出人です。たいへんご無沙汰しております。

     猛暑日のなか、この事件を申し上げることは恐縮ですが、報告を送信します。これは物的証拠がなくても拘留して迅速な裁判にしてもらう権利を問う事件です。

    イドゥボ・オサユワメン,準強姦被告事件
    iduborphotocrop1.jpg
     2007年1月22日、本日からちょうど7ヶ月前、横浜市で飲食店を経営しているナイジリア国籍のイドゥボ氏は加賀町警察に逮捕されました。容疑は、2006年11月1日に当飲食店にて酩酊している日本人女性が彼にレイプされたという訴えでした。イドゥボの弁護士津留崎基行(つるさきもとゆき)によると、「平成19年1月22日に準強姦罪で逮捕され,平成19年2月9日に準強姦罪で起訴されました。上記逮捕とそれに引き続く拘留により平成19年5月11日まで加賀町警察署に留置されていましたが,同日,横浜拘置支所に移監になり,現在も同所において留置されています。当職は,平成19年5月21日付けで保釈の請求をいたしましたが,却下されました。」物的証拠がないというものの、イドゥボ氏は未だに拘留されている。筋によると、一つの理由は外国人容疑者の場合、「海外に逃亡する可能性がある」と刑事裁判官が思われているかもしれません。

     アムネスティ・インタナショナルからの紹介で、私はイドゥボ氏の妻(ポランド国籍)から連絡をいただき、彼女は彼の健康状態について大変心配しております。半年以上拘留された結果、彼の頭皮に蕁麻疹が発生し脱毛となり、耳からも血が出ています。にもかかわらず、適切な看病や病院へのアクセスが拒否されているようです。

     (実は、これはバレンタイン裁判と同様です。03年、ナイジリア出身のバレンタイン氏は警察に足が折られたと主張したものの、警察署は10日間の留置で適切な医療行為を拒否して、保釈した本人は現在に至り有害者となりました。損害賠償を要請したバレンタイン氏は東京地裁に今年3月に却下され、現在控訴中。高裁判決全文、警察署の陳述と私が書いたジャパンタイムズの記事はhttp://www.debito.org/valentinelawsuit.html。ちなみに、国連の反拷問委員会が本年5月に発行した日本に対する留置中の「拷問に等しい待遇」についての批判はhttp://www.debito.org/?p=415)

     イドゥボ氏の弁護士からのメモを全文転送させていただきます。問い合わせ、ご取材などをどうぞ津留崎弁護士に直接ご連絡下さい。次回の裁判期日は9月3日(月)14:30〜午後5時です。宜しくお願い致します。有道 出人

    ////////////////////////////////

    〒231-0011
    神奈川県横浜市中区太田町1-20三和ビル4A
    つるさき法律事務所   弁護士 津留_ 基行
    TEL:045-663-6874 / FAX:045-663-6895
    email: tsurusaki AT tsuruhou DOT com

    被告人イドゥボ・オサユワメン,準強姦被告事件の不合理な点

    1 裁判で争われている公訴事実
     平成18年11月1日午前6時30分ころから同日午前9時30分ころまでの間に,飲食店店長であった被告人が,酩酊して抵抗不能な状態になっている客の女性を姦淫したというもの(準強姦)。

    2 証拠の概況
     かかる強姦の事実があったことを示す物的な証拠は全くないと言っても過言ではなく,被害者の女性の供述がほぼ唯一の証拠となっている。

     もちろん,被告人は強姦の事実は否定しており,姦淫の事実すらないと述べている。

     ところが,被害者の女性の供述は以下の通り極めて不合理な点が多い。

    3 被害者女性による供述の不合理な点
     被害者女性は複数の供述調書を残し,かつ公判廷でも証人として証言したが,供述する度に供述内容が変遷しており一貫していない。

     例えば,被害者女性は店の中でテキーラの一気飲みを3回したと供述しているが,最初の1杯を飲んだときに酔いが回って店の中で寝てしまったと供述したこともあれば,3回目に飲むまでは酔っていなかったと供述していることもある。また,レイプされている最中,自分の顔の上に被告人の顔があったと供述したこともあれば,被告人の顔は見えなかったと供述していることもある。

     また,被害者女性の供述は,客観的証拠とも合致していない点がある。

     例えば,被害者女性は被害に遭った後,パンティーに血がにじんでいたと供述しているが,証拠として提出されているパンティーの写真には血は付着していない。また,被害者女性は被告人に店舗の床の上で引きずられたと供述しているが,証拠として提出されている着衣の写真は全く汚れていない。

     その他,被害者の供述は,その供述内容自体が不自然である点が多い。

     例えば,被害者は,強姦の際に抵抗できないほど酔っていたと供述しながら,その直後に床上を這って店舗の入り口付近まで進んだと述べ,また,這って動くくらいかできないはずであるのに,その場所で足も届かないような高い椅子に自ら腰掛けたと述べ,そのようにする力があるにもかかわらず施錠もされていない店舗の外に逃げようともしていない。

     また,強姦の被害に遭った後,強姦した犯人であるはずの被告人の運転する車で友人宅まで送ってもらったと被害者は供述しているが,この点も通常は信じがたいところである。

     また,強姦の様子についても,その所要時間は1,2分程度で,犯人は射精もせずに自発的に姦淫行為を中断したと被害者が供述している点についても,通常は信じがたいところである。

     強姦被害に遭った当日の行動についても,被害者は当日の朝に抵抗できないほど酔った状態で強姦の被害に遭ったと供述しているにもかかわらず,同日の昼には友人の彼氏と2人でレストランに行って食事をとったと供述しており,強姦被害者の行動としては不自然といわざるを得ない。

     以上指摘した他にも,被害者の供述の中には,多数の不合理な点が含まれている。

    4 弁護人の考え
     本件に関する証拠を吟味し,被告人との面会を重ねてきた弁護人は,被告人が本件について完全に無罪であることを確信している。

     そこで,是非とも無罪判決を勝ち取りたいと切望している。

    5 要請事項
     時折,ニュースにおいて,真実は無実であるにもかかわらず有罪判決を受け,それが後に無罪であることが判明したという事件が報じられることがあるが,このようなケースは氷山の一角である。

     日本の刑事裁判の実態としては,起訴されれば99.9%有罪判決が出されるのが現状であり,どんなに弁護人が無罪を確信し,弁護活動をしたとしてもなかなか無罪判決が出されることはない。

     刑事裁判官の側に立てば,別の見方もありうるが,上のような現状認識が刑事弁護に携わっている多くの弁護士の共通認識であろうと思われる。

     とはいえ,このような現状を打破し,刑事裁判の結果を左右させるために,直接的に担当裁判所に対して政治的な圧力をかけるような行為は,裁判の公正を害する行為であるから慎まなければならない。

     有効なことは,公正な裁判が実現されるのかどうかを多くの人々が見守っているという事実を裁判所に何らかの形で知ってもらうことである。そのような監視の目があることを裁判所が認識すれば,公正な裁判を実現するために裁判所としては拙速を避けて慎重な審理を心がける可能性がある。

     例えば,裁判の傍聴は広く認められた権利であることから,多くの人達が裁判を傍聴することになれば,それによって裁判所も監視の目があることを意識するものと考えられる。

     もしも,次回の裁判期日(平成19年9月3日(月)14:30〜午後5時)に多くの傍聴希望者がいるとすれば,できる限り多くの傍聴人が裁判を傍聴できるように,広い法廷に変更してもらったり,傍聴人用の補助椅子を用意してもらうなどの要求を当職から裁判所に伝えたいと考えている。

    平成19年7月6日
    以上

    One Response to “レポート:イドゥボ逮捕と物的証拠なき半年拘留事件”

    1. debito Says:

      御殿場強姦未遂:4被告2審も実刑 被害者供述「具体的」

      御殿場少年強姦未遂事件の控訴審判決で有罪となり、厳しい表情で不当判決の紙を手に抗議する支援者ら=東京都千代田区の東京高裁前で22日午前10時7分、木葉健二撮影

       静岡県御殿場市で01年9月、女子高生(当時15歳)を集団で強姦(ごうかん)しようとしたとして、強姦未遂罪に問われた4被告(同16〜17歳)の控訴審で、東京高裁は22日、懲役2年とした1審・静岡地裁沼津支部判決(05年10月)を破棄し、改めて懲役1年6月を言い渡した。中川武隆裁判長は冤罪(えんざい)だとする4被告の主張を退けた上で、「被害者の(事実関係の)申告にも問題があった」と減刑理由を述べた。弁護側は即日上告した。

       1審では、被害者が発生日を01年9月16日から9日に訂正し、検察が起訴事実を変更する異例の展開をたどり、捜査の甘さも指摘された。中川裁判長は被害者の供述について「日付を除いてほぼ一貫し、内容も具体的で自然だ」と信用性を認め、被告側のアリバイ主張は「信用できず成立しない」と断じた。

       事件では、少年10人が逮捕された。4被告以外は、5人が少年院送致などの保護処分を受けたが、うち1人について静岡家裁沼津支部が今年1月に刑事裁判の「再審」にあたる審判開始を決定した。残る1人は当初、無罪にあたる不処分になったが、検察側の抗告が認められて起訴され、5月に有罪判決を受け、控訴している。【銭場裕司、山田毅】

      毎日新聞 2007年8月22日 11時57分 (最終更新時間 8月22日 12時55分)
      Michael H. Fox
      Director
      Japan Death Penalty Information Center
      http://www.jdpic.org
      Hyogo College
      Kakogawa City
      675-0195
      JAPAN

    Leave a Reply