KYOUDOU TSUUSHIN ARTICLES ON OTARU ONSENS ISSUE
JAN 29 AND JAN 31, 2000

Date: Sat, 29 Jan 2000

◎小樽の浴場、国際問題に
 「外国人お断り」に反発
【編注】 刊メモ()写真、札幌発( 行)
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 北海道小樽市で、一部の入浴施設が「外国人お断り」の看板を掲げたことに、在日外
国人らが抗議している。ドイツ大使館も改善を要望するが、国や同市は「違法だが改善
を強制できない」と介入に及び腰。三十一日には「ふろ場の国際問題」について外国人
と施設側が初の対話集会で問題解決の糸口を探る。
 きっかけは、小樽港に寄港するロシア人船員の一部の入浴マナー。ふろ場で飲酒して
騒ぎ、苦情が相次いだ。「客が減って廃業したサウナも出た」という。
 現在外国人を拒否しているのは同市内の二施設。利用客のアンケートでは、外国人受
け入れについて反対派が五一%で、容認派は三五%。大半が「衛生面」を心配し、受け
入れたら施設を利用しないとの回答も二九%に上った。
 戦後サハリンを追われた市民も多く、ロシア人犯罪も増加している。施設側は「ロシ
ア人を入れれば常連客が減って廃業する」と頭を抱える。
 日本政府は人種差別撤廃条約を批准済みで、外務省人権難民課は「(現状は)同条約
や憲法に違反する」と認めるが、罰則規定のある立法はなく、強制的な指導もできない
という。
 これに対し外国人側は「実現手段のない条約は無意味。放置すれば日本は国際的な信
用を失う」と批判。同市にも罰則規定を盛り込んだ人種差別撤廃条例の制定を求めてい
る。施設側も「やはり差別がまずい」と対話を通じての解決を模索し始めた。
 抗議の先頭に立つ大学講師デビッド・アルドウィンクルさん・ーは「営利のため外国
人を排除するという考えが伝染病のように広がれば、好きな日本に住みづらくなる」と
訴える。
(了)a
 【編注】DAVID・ALDWINCKLE




Date: Mon, 31 Jan 2000

◎小樽の浴場で人種問題沸騰
  外国人お断り、国際問題に
【編注】写真、札幌発、外信部、海外部、文化部、ファクス情報部注意(「行)
oo
 対ロ貿易が活発化する港を抱える北海道小樽市で、一部の入浴施設が「外国人お断り
」の看板を掲げたことに、在日外国人らが「人種差別」と抗議している。在留者から苦
情を受けたドイツ大使館も改善を要望するが、国や同市は「違法だが改善を強制できな
い」と介入に及び腰。三十一日には「ふろ場の差別」をテーマに外国人と施設側が初の
対話集会を開き問題解決の糸口を探る。
 きっかけは、小樽港に寄港するロシア人船員の一部の入浴マナー。ふろ場で飲酒して
騒ぎ、苦情が相次いだ。「客が減って廃業したサウナも出た」という。
 現在外国人を拒否しているのは同市内の二施設。利用客のアンケートでは、外国人受
け入れについて反対派が五一%で、容認派は三五%。回答者の大半が「衛生面」の不安
を挙げ「受け入れたら施設を利用しない」という回答も二九%に上った。
 関係者はこの数字の背後にア小樽には戦後サハリンを追われた経験者も多いイロシア
人犯罪増加への警戒感―などの市民感情があることを指摘する。施設側は「人権は尊重
したいが、経営も死活問題」と頭を抱える。
 日本政府は人種差別撤廃条約を批准済みで、外務省人権難民課は「(現状は)同条約
や憲法に違反する」と認めるが、罰則規定のある立法はなく、強制的な指導もできない
という。
 これに対し外国人側は「放置すれば日本は国際的な信用を失う」と批判。同市に罰則
規定を盛り込んだ人種差別撤廃条例の制定を求めている。
 抗議の先頭に立つ大学講師デービッド・アルドウィンクルさん・ーは「営利のため外
国人を排除するという考えが伝染病のように広がれば、好きな日本に住みづらくなる」
と訴えている。
(了)ae1п@t
 【編注】DAVID・ALDWINCKLE



Date: Mon, 31 Jan 2000

◎外国人の入浴拒否で議論
  小樽の浴場側と解決策探る
【編注】朝刊メモ()
差し替え(社会q8S)札幌発、外信部、文化部、海外部、ファクス情報部注意(詩s
)oo
 北海道小樽市で一部の入浴施設が外国人の利用を拒否し、外国人らが「人種差別」と
抗議している問題をめぐり、外国人と施設側が三十一日、小樽商科大主催の対話集会「
国際理解教育フォーラム」で議論し、問題解決の糸口を探った。
 施設側は「客のアンケートで約三○%が『外国人を受け入れたら利用しない』と答え
た。マナーや衛生面だけでないもっと奥深い感情もあるのでは」と述べ、経営上死活問
題であることを強調した。
 一方、外国人側は「マナーが悪い日本人もいる。『マナー違反者はご遠慮ください』
と書けばいい」などと反論。差別反対運動の先頭に立つデービッド・アルドウィンクル
さん・ーも「緑の目をした私の娘は日本国籍なのに拒否されるかもしれない。そんな排
他的な考えが広がれば、どこに行けばいいのか」と訴えた。
 入浴拒否の理由は一部ロシア人がふろで酒を飲んで騒ぐなどしたためで、この日の集
会には、留学生や小樽市役所の関係者を含め計約七十人が出席。市民からは「この問題
は日本のどこでも起こり得る。外国人と融和できないのは恥ずかしい」との意見が出た

(了)a(o)e1 z  
 【編注】DAVID・ALDWINCKLE